脊椎疾患に対する手術治療

脊椎の病気には、どのような手術を行いますか?

手術は、体に負担もかかり、リスクも伴います。ですから殆どの患者様は、実際にいろいろな症状で困っていても、なるべく手術は受けたくない、と考えられるのではないでしょうか。

私は、ブロック治療など、他に治療方法の選択肢をできるかぎり多く準備していますが、内服治療やブロック治療では良くならない症状、状況は確かに存在します。また、治療には適切なタイミングがあり、それを逃すと後に強い症状が残ることが予想される、そのような場面もあります。
そのような場合には、手術を御相談致します。

私は、脳外科での手術経験を活かして、

出来る限り安全を最優先して、神経がはっきりと見える顕微鏡や内視鏡を使っています。

特に腰の手術で使う内視鏡では、より高倍率の画像で患部を確認しながら、より安全で体に負担のかからない治療を追求しています。手術のキズが小さくなる、という見た目だけではありません。術後のキズの痛みも減り、日常生活への復帰も早くなります。ほとんどの方は、手術当日の夕方には食事をとり、歩いて頂いています。

代表的な手術術式を以下に説明します。

脊椎内視鏡手術

脊椎内視鏡手術の費用について

内視鏡下椎弓形成術(1椎間)および内視鏡下椎間板摘出術(1か所)の費用の概算は、7泊8日入院、3割負担で約18万円です。70歳以上の方は、1割または2割負担(一定以上の所得者は3割)となります。高額医療費制度を利用すれば、年収に応じて負担額が変わります。
脊椎内視鏡手術

脊椎内視鏡手術 入院から退院まで

脊椎内視鏡手術の一般的な入院経過を説明します。手術前日に入院、当日に手術を行い、その2時間後から歩いて頂き尿道カテーテルは抜きます。夕食は召し上がって頂きます。翌日にドレーンを抜き、一般病室へ戻ります。退院の日程は、患者さんごとに相談致しますが、状態によっては日帰り手術も可能です。
脊椎内視鏡手術

脊椎内視鏡手術① 内視鏡下椎弓形成術(切除術)

主に腰部脊柱管狭窄症の患者さんに対して行います。6mm, 8mmのキズ(計2ヵ所)を通して行います。内視鏡で拡大して観察しながら、椎弓を手術用ドリルなどで削って、神経への圧迫を取り除きます。手術時間は1か所につき1時間程度です。手術の2時間後には歩くことが出来ます。体に負担の少ない手術方法のため、重い持病が無ければ高齢の方(80-90台の方)でも十分に可能です。手術後2,3日程度入院される方が多いですが、キズの痛みが軽く、歩ける状態であれば退院できます。病状によっては日帰り手術も御相談します。
脊椎内視鏡手術

脊椎内視鏡手術② 内視鏡下椎間板ヘルニア摘出術

内視鏡で確認しながら、腰椎椎間板ヘルニアを摘出します。全身麻酔で行います。キズは2ヵ所で各々6mm, 8mmです。手術当日から歩いて頂きます。
脊椎疾患に対する手術治療

頚椎前方固定術

全身麻酔で行います。頚椎の椎間板ヘルニアや、骨棘(トゲのように飛び出て神経を押している骨)を削り、神経への圧迫を取り除きます。椎間板を外した後には隙間が出来ますが、その中にケージと呼ばれる人工の骨を入れます。
脊椎疾患に対する手術治療

頚椎椎弓形成術

全身麻酔で行います。後頚部に3-4cm程度の切開を置き、下にある筋肉も正中で切開し、椎弓を露出させます。椎弓に幅20mmくらいで溝を2本作製し、片側に持ち上げ、その下にスペーサーと呼ばれるインプラントを留置して、脊髄の後ろ側にスキマを作り、圧迫を取り除きます。
脊椎内視鏡手術

腰椎手術における従来の方法と顕微鏡下手術、内視鏡手術の違い

当院の脊椎内視鏡手術では、手術のキズの大きさは8mm程度で、2ヵ所あります。片方から内視鏡を、もう片方から手術器具を挿入して手術を行います。筋肉の剥離範囲が小さく抑えられるため術後の痛みが少なく、手術2時間後から歩いてもらえます。